入管法(移民法)改正案が通過【理由・背景・目的・問題点などをわかりやすく解説】日本が向かう先は『天国』か『地獄』か

2018年11月に衆院を通過し、12月8日に成立した、移民の受け入れを拡大するための出入国管理法(入管法)の改正案。決して十分とは思えない議論と与党の強硬採決に対して、批判の声がいまだ多数あがっています。

日本政府はなぜ、ここまで入管法(移民法)改正を急いだのでしょうか。

そこで今回は、入管法(移民法)改正案の背景や目的、入管法(移民法)がもたらす日本の未来について、わかりやすく解説していきます。

 

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出入国管理法(入管法)をなぜ改正したのか

12月の臨時国会で、『出入国管理・難民認定法改正案』が成立したとのニュースをご存知の方も多いでしょう。事実上の移民政策ともいわれていますが、日本政府はなぜ改正を急いだのでしょうか?
その背景や目的、問題点などについて、みていきましょう。

入管法とは?

正式名称を『出入国管理および難民認定法』といい、日本人が日本へ出入国することに対する規制や外国人の在留資格、難民についての制度を定めた法令です。

もともとは政令のひとつでしたが、1952年以降法律としての効力を持ち、たとえば戦前から日本に在住する台湾・韓国・北朝鮮人への特例永住権についてもこの法令によって認められています。

 

入管法改正案の背景

現在、生産年齢人口、つまり15歳から64歳の年齢層が2008年以降減少し続け、深刻な人材不足が叫ばれている日本。

出生率向上の対策や女性の社会進出など、生産年齢人口の増加に向けた対策をおこなっていますが、いずれも成果が表れるまで時間がかかるでしょう。

・労働人口の補填
・地方での人手不足の解消

日本が直面している問題のなかでも、これらをスピーディに解決すべく浮上した案こそ、入管法(移民法)の改正なのです。

少子高齢化が進み、労働力の減少が危惧されている日本では、外国人労働者を新たな労働力として期待しています。昨今では、労働人口の少なさが原因で倒産する企業も増加。とくに『建設業』『サービス業』『製造業』などの企業が相次いで倒産しています。

また、都市部への人口の集中問題も見逃せません。若い世代が進学や就職のために、地方から離れていくため地方などの田舎では常に労働力が不足している状態に陥っています。とくに地方の高齢化は都心よりも深刻で、介護分野などの人手不足は年々ひどくなっています。

さまざまな分野で人材不足が問題になっている日本にとって、即効性のある入管法の改正に踏み切ったことは人材不足解消に有効な一手といえるかもしれません。

 

入管法改正案の目的

今回の改正案の目的は、簡単に言えば『国内の労働人口を増やすため、外国人への厳しい規制を緩くしましょう』というもの。
現在、外国人が日本で働けるのは以下の3パターンです。

・留学生
・技能実習生
・医師などの高度な人材

このなかでも長期間の労働が認められているのは、原則、医師や大学教授などの高度な人のみ。そこで、日本政府は人材不足を補填するために、外国人の在留資格を拡大させようと考えたのです。

 

入管法改正案がもたらす問題点

一見労働力が増すことはメリットだらけにみえますが、もちろん問題点もあります。

・雇用環境の悪化
・日本人の雇用機会の減少

人手不足の原因は、生産年齢人口の減少だけではなく、安倍政権下での金融緩和で景気拡大も原因の1つです。景気拡大が本格化したことで現在の日本は売り手市場になっており、雇用環境や賃金が上昇傾向にあります。

しかし、ここで多くの外国人労働者を導入すれば市場は買い手側に戻り、雇用環境が再び悪化してしまうかもしれません。

外国人労働者の雇用を増やすという日本の安易なグローバル化は、『日本人の雇用機会の減少』という日本国民の首を絞めるような行為になりかねないのです。

また、外国人労働者受け入れに合わせて彼らへの手厚い支援の検討もすすめられており、単純労働分野での永住を前提で外国人を受け入れる政府方針は、世界でも類を見ません。これらを踏まえて、「今回の入管法改正は移民の受け入れ態勢の整備じゃないのか」という声も上がっています。

 

まとめ

人手不足解消を期待して歓迎する企業の声もありますが、相当の知識や経験をもつ外国人に与える『特定技能』の対象もはっきりしておらず、改正法案の是非ばかりで中身の議論が置き去りにされているように感じます。

また、『生煮えの改正案』ともとられる今回の改正入管法は、どれほど私たちの生活に影響を及ぼすのか、また、永住することになる外国人の規模でさえ未知数です。

今回の入管法の改正によって、日本はこれまでに経験したことのない事態に入ったといっても過言ではないでしょう。

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