『ポピュリズム=危険な思想』って本当?|意味をわかりやすく解説

現代社会の政治状況をあらわす言葉として、近年よく使われる『ポピュリズム』。

トランプ氏の発言やイギリス、イタリアなどのニュースや選挙のたびに流れることも多く、耳にする機会も増えていますが、『ポピュリズム』とは本当に危険な思想なのでしょうか。

そこで今回は、『ポピュリズム』の意味や問題点を各国の具体例を用いて、わかりやすく解説します。

 

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ポピュリズムとはなにか?意味は?

『ポピュリズム』とは、「popular(人気のある)」に「ism(主義)」がついてできた言葉で、明確な定義はありませんが、エリート層への反抗心から民衆の不満や願望を優先して取り入れる思想をいいます。

日本も例外ではありませんが、とくにアメリカやヨーロッパでよく見られる考え方で、良い意味だけでなく、国民の反応に合わせてコロコロ意見や姿勢を変えることを非難する場合にも使われます。

一言でいえば、ポピュリズムとは『政治家が大衆から支持を集めやすい』思想であり方法なのです。

 

トランプ大統領の例

アメリカは、共和党と民主党による二大政党ですが、基本的にはそれぞれ対立する敵を作ることで不満が溜まっている側からの支持を得て成り立っています。

政党の支持層は以下の通り。

・共和党…大衆層
・民主党…富裕層&移民

たとえば移民政策に対して、「自分たちももともと移民なのだから移民に寛容になろう」とする民主党に対し、「移民が入れないようにメキシコに壁を作る」として移民規制を強行しようとした共和党出身のトランプ大統領。

移民流入によるアメリカ国内の失業率の増加や治安悪化に不安を感じた白人の労働者たちによるトランプ氏への支持はいまだに堅調で、安定しています。

つまり、現在のトランプ政権のポピュリズムは、『自国第一主義』が色濃い一方で、『大衆迎合主義』という面も持ち合わせているといえるでしょう。

 

ヨーロッパの例

ヨーロッパ諸国でみられるポピュリズムは、おもに『自国第一主義』です。

具体的な対立は、

・EU…残留派と離脱派
・移民受け入れ…賛成派と反対派

というものになります。

移民の受け入れに対して対立しているところはアメリカと同じですが、EUについての対立はヨーロッパならではですね。

たとえば、フランスでは近年『反EU』や『移民への規制』に対して過激な主張をおこなう『国民連合』というポピュリズム政党が勢力を増し、イタリアでは反EUのポピュリズム政権が誕生しています。

このように、ヨーロッパでは各国のポピュリズム政党が勢力を伸ばしており、より一層の国際政治の分裂化が懸念されているわけです。

 

『ポピュリズム』の功罪

「民衆こそが1番優先されるべきだ」という考え方がベースである『ポピュリズム』ですが、この思想には2つの面が存在します。

まず、既存の政治に『No』を表示することによって、『民意』を政治の場に送り込もうとするため、民主主義の起爆材になりえるということ。

一方で、既存の政治では対応できない難題をおしつけて混乱を招くことで政治不信が募る可能性もあり、一歩間違えれば危険な対象になりえます。

悪しきポピュリズムの登場は、社会の分断化を招いてしまいます。

物事を単純化して強引に敵をつくりあげ、対立を生じさせて不満や不安などを大衆にあおり、特定の敵を攻撃させるポピュリズム政治の台頭は、国内に深い分断や亀裂を走らせてしまう可能性が高いのです。

社会的分断が深くなるほど、修復は容易ではありません。
『ポピュリズム』とは、強い動きを形成するがゆえに、状況次第では功にも罪にもなる思想なのです。

 

まとめ

各国がポピュリズムの姿勢をとれば、無責任な社会のなかで移民はどこに向かえば良いのでしょうか。

移民問題は、もちろん日本も例外ではありません。

移民政策について消極的な態度をとる国が増えるなか、日本では移民受け入れ態勢の拡大を決定するなど、積極的
に移民を受け入れる動きを見せています。

世界各国で台頭するポピュリズムの政党の今後の動向に、注視したいところですね。

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