緊張状態がつづく日韓関係|レーダー照射問題をわかりやすく解説

現在もピリピリとした緊張状態が続く日本と韓国ですが、これには2018年12月に発生した『レーダー照射問題』が大きく関係しています。

埒が明かないとして、2019年1月には日韓協議の打ち切りとなった『レーダー照射問題』とは、一体どんな問題だったのでしょうか。

今回は、レーダー照射問題について、概要や両国の主張などをわかりやすく解説します。

 

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問題の概要

『レーダー照射問題』とは、日本の哨戒機が韓国軍にレーダーによって突然ロックオンされたというものです。

2018年12月20日の午後3時ごろ、海上自衛隊P-1哨戒機が能登半島沖の日本のEEZ内で、国籍がわからない漁船と韓国海洋警察庁所属の警備艦やゴムボートを発見。

その近くにいた韓国海軍の駆逐艦から、哨戒機が数分間に何度も火器管制レーダーを照射されたのです。

一般的に使用されるレーダーは下記のように2種類あります。

・火器管制
・水上捜索

今回問題となっている火器管制レーダーは『攻撃用』で、標的としてミサイルが外れないように、そして追尾するように、PCでロックオンするときに使うもの。

『ロックオン』は、文字通り「あと1つスイッチ押したらミサイルが発射される」という状態であり、とても危険な行為です。

実際にアメリカは、過去にレーダー照射された報復としてイラクを爆撃したことも。
不測の事態を招きかねなかったとして、日本側は韓国の再発防止を強く求めています。

 

ぶつかる両国の主張

それでは、この問題に対する両国の主張についてみていきましょう。

両国とも動画を公開していますが、韓国が公開した反論動画のサムネイルでは哨戒機が低空飛行にしているようにみえるよう加工され、動画のほとんどは日本が公開したものの引用です。

 

韓国の主張

まずは、韓国の主張をみていきましょう。

・日本海で遭難した北朝鮮漁船を探していた
・天気が悪く、捜索に射撃管制用レーダーを含んだ全レーダーを使用
・レーダーは照射していない
・哨戒機が異常接近した
・無線は微弱で聞き取りづらく、近くの警備艇への通信と勘違い
・哨戒機には映像撮影用の光学カメラを使用、併せてレーダーが稼働しただけ

レーダーの使用に対する韓国の主張は、上記のようにコロコロ変わっています。

また、無線の呼びかけについて韓国側は、「コリアコースト(韓国海洋警察)と訊いたので無視した」と主張しています。

 

日本の主張

日本の主張は以下の通り。

・火器管制レーダー特有の電波を確認
・国際法を遵守した高度と距離を飛行
・緊急周波数も含めて3つの周波数を使って英語で呼びかけ
・天候も悪くなく、遠距離でもないため通信が微弱になることも考えづらい

一般的に、船の捜索なら、敵機をロックオンするレーダーではなく捜索用の水上レーダーを使うのが世界の常識です。

しかし、P-1哨戒機のデータを分析すると、ミサイルで対象を攻撃するときに使う火器管制レーダー特有の電波を確認。さらには哨戒機に数分間向けられていたというデータも見つかっています。

これらのデータを証拠に、日本側は、日本の哨戒機に対して韓国が意図的にロックオンして追跡していたと主張しているのです。

また、無線について、日本側は「コリアコースト」という単語は使っておらず、「コリアサウスネイバーシップ(韓国海軍艦艇)」と呼びかけたと主張しています。

 

韓国のCUES違反

今回の韓国の行動は、CUESの国際的合意にあきらかに違反しています。
海上衝突回避規範(CUES)とは、2014年に日本・アメリカ・中国・韓国など海軍21カ国と合意した、『予期せずに他国の船と遭遇したときのルール』です。

CUESの主な内容は、2つ。

・遭遇した場合は無線によって行動の目的を伝え合う
・射撃管制用レーダーを一方的に照射しない

今回の韓国の行動は、上記の2点ともクリアしていませんでした。つまり、韓国はCUESに合意したにもかかわらず、国際間の合意を破ったのです。

 

レーダー照射問題|まとめ

両国の意見は全くと言っていいほど食い違っており、とくに韓国は、自らの正当性を訴えるものの明確な根拠がなく、主張がコロコロと変わっています。

さらには、『レーダー照射』の問題の解決を目指すどころか、韓国は無理に『低空飛行問題』に論点をずらし、強引に日本への謝罪を要求しています。

これほどまで冷え込んだ日韓関係が、今後どのような展開になっていくのか注視していきたいですね。

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