東芝の粉飾決算と巨額損失問題をわかりやすく解説|経営悪化した原因とは?

かつては日本を代表する、日本国内主力の『総合』電子機器メーカーであった東芝。そんな大企業である東芝も、粉飾決算問題と巨額損失問題によって一時は経営危機にまで陥りました。

なぜ東芝は、倒産の危機とささやかれるほど追い込まれてしまったのでしょうか。

今回は、東芝の経営が悪化した大きな要因である粉飾決算と巨額損失、2つの問題について今後の計画とともにわかりやすく解説します。

 

スポンサーリンク

東芝の経営が悪化した要因

東芝が経営悪化した大きな要因は、以下の2点です。

・粉飾決算
・巨額損失

粉飾決算

世間を騒がせた、東芝の『粉飾決算問題』が表に浮上したのは、2015年の4月。歴代3人の東芝の社長までもが事実上関わる、組織的関与による不正会計でした。

2008年~2014年にかけて上層経営陣が無理難題の利益目標を押しつけたことで、現場で利益のかさ上げなどの意図的な操作が横行した結果、実態のない利益が約7年にわたって総額2200億円以上の会計操作がおこなわれ、東芝の黒字として世間に公表され続けていたのです。

この事実が明るみに出たことで当然株価は急落、株主に多大なる損害を与えるだけでなく、世界の日本金融市場への信頼を大きく傷つけることにもつながりました。

 

粉飾決算と巨額損失

そして、粉飾決算問題が浮上した後に噴出したのが『巨額損失問題』でした。この問題こそ、東芝の経営危機の最大の元凶といえるでしょう。

巨額損失の元凶は、2006年に東芝が買収した、アメリカの原子炉メーカー大手の『ウエスチングハウス・エレクトリック(WH)』です。

「原子力発電は今後需要が伸びる」との認識のなか、東芝は、2006年に32億円もの黒字を出していたWHを、適正価格の倍以上である約6000億円で買収。文字通り「社運をかけた」買い物でした。

しかし、2011年の東日本大震災によって原発業界の需要が激変。国内および世界の原発需要の受注が減りだし、WHは2011年以降大きな赤字を出し続けることになります。

そんななか、WHは事業拡大のために2015年末に原発建設工事会社CB&Iストーン・アンド・ウェブスター(S&W)を買収します。その結果、もともとS&Wが受注していたアメリカでの4基の原発建設プロジェクトにかかるコストの巨額の追加分を、 WHが負担することに。

WHの巨額赤字に巻き込まれた東芝の2017年3月の連結決算の最終損益はおよそ9656億円、『倒産』の足音が聞こえるほどの大赤字となりました。

WHは2017年3月にアメリカ連邦破産法11条を申請、2018年3月末には、アメリカ・ニューヨーク州連邦破産裁判所から再建計画の承認を受け、経営再建を目指しています。

 

中期経営計画『東芝ネクストプラン』の内容

2018年11月に東芝が公表した5カ年の中期経営計画『東芝ネクストプラン』では、最終年度の売上高4兆円、営業利益率を3年後には6%以上、5年後に8%以上を達成することを目標として掲げています。

今後はインフラ分野やIoTサービスなどで収益を高める一方で、負債事業からの撤退や人員を削減していくという姿勢を明らかにしました。

具体的には、液化天然ガス(LNG)事業の売却、イギリス原子力発電会社の精算や、グループ全体の5%を占めるおよそ7000人を削減するようです。

 

まとめ

復活を目指す東芝ですが、日立のような劇的なV字回復の実現にはまだまだ課題が山積みです。人口が減少していく一方、モノが溢れかえる社会のなかで、東芝は今後どのように対応して行くのでしょうか。

時代に合ったアイデアと東芝再建の行方に注目ですね。

スポンサーリンク
おすすめの記事